アイヌの知恵と自動販売機

2008年02月18日

最近、アイヌの暮らしに興味を持ち、いくつか本を読んでいます。

その中から、自らももアイヌ民族で、アイヌ文化研究者だった
萱野 茂氏の著書「アイヌのイタクタクサ―言葉の清め草」から
一部、引用します。


「アイヌが考える自然とは、山であり、海であり、樹木であり、山川草木を神と崇めていました。その大きな理由はと言うと、アイヌがこれらの自然を食糧を蓄えてあるでっかい倉と思っていたことにあります。

魚を食べたいときはそれほど広くもない網を持って川へ行けば、必要なだけの魚を川の神さまはアイヌに与えてくれます。一回川へ行ってシャケを獲ってくると数日分はあったでしょう。」

… 中略 …

「アイヌのシャケの獲り方ですが、八月から十月中旬頃まではその日に食べるのに必要な分だけを獲ってきて、保存用にたくさん獲るのは産卵が終わった十月中頃から十一月です。」

… 中略 …

「したがって、アイヌが川を管理していた時代はシャケが減ることもなく、上流でシャケが来るのを待っているキツネにカラスにクマにフクロウにアイヌに、それぞれに十分行き渡っていました。」

自然と共生していたアイヌの生活ぶりは、
私たち現代人の生き方とは対照的に思います。

アイヌは上記の例のように今年シャケを獲りすぎたら、
来年は同じようにシャケが獲れなくなると知っていたのです。

だからこそ必要な量しか獲らないし、
産卵後のシャケを保存用に獲ったのです。

一方、現代を生きる私たちは、儲けるために
際限なく獲れるだけ獲ってきたわけです。

獲る側は、「消費者のニーズがあるから獲るんだ」といい、
食べる側は、「食べたいから食べるだけ」といいます。

獲る側も食べる側も、獲りすぎることでどうなるかという
想像力が欠落しているのです。

地球が危機的な状況となっている今、どちらの側も
想像力を豊かにしなければなりません。

まず、身の回りから考えてみることが重要です。

たとえば自動販売機。

私たちの生活に、自動販売機は必要でしょうか。
温める電力。冷やす電力。
莫大な電力が毎日消費されています。

それにより火力発電所などが稼働し、
大変なCO2が排出されています。

なくなって困らないものは、なくす、または減らす。

こういう具体的なアクションを、
今していくべきではないでしょうか。

(ご参考)
 ・自動販売機=原発一基分

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