たとえ話

2006年7月12日

数年前、ヨルダンに行った時のことです。パレスチナ難民の男性にこんな質問をされました。

「もし、あなたの家に突然他人がやってきて、「ここは今日から我々の家だから出て行け」と言われたらどうしますか?」

僕は、家は僕のものだから、「なに言っているんだ。お前らこそ出て行け」と答えると言いました。

パレスチナ難民の男性は、続けて僕に質問しました。

「それでも彼らがあなたの家に居座り続けたらどうしますか?」

「そしたら、警察を呼んで不法侵入者として逮捕してもらいます」

と答えました。さらに男性はこう続けました。

「その警察が、もし、この家は合法的に彼らの家だと主張したらどうしますか」

僕は答えられなくなってしまいました。

「これがパレスチナ人の置かれている状況です」

そう彼は締めくくりました。実際は、もうちょっと内容が濃かった気がしますが、今思い出せるのはこれくらいです。いずれにしても、自分の家が突然他人に奪われるようなことは、日本では起こらないですから、僕は思考が停止してしまいました。もし自分の身に災いがふりかかったら自分はどうするだろうか?そいういう想定をしてみないことには中々当事者の気持ちは分からないものです。

パレスチナを題材にしたドキュメンタリー映画、「アルナの子どもたち」や「ガーダ ?パレスチナの詩?」は、遠い場所の分かりにくいパレスチナの問題を、そこに暮らす人々の目線で知ることのできる数少ない作品です。

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